田染幸雄のコメント (1)
蓼科
ホームページ・「蓼科湖・白樺湖・女神湖 その3」に載せた2点の絵が、
マリア書房が発行している「現代の洋画」に掲載されており、
それぞれの絵に関しての田染幸雄のコメントもありましたので、
ここに紹介いたします。
・「軽井沢冬日 10P」に関して
現代の洋画 №1(マリア書房1989年刊)に掲載
2月中旬、中軽井沢駅下車。
例年になく雪の少ない年で枯野が広がる中に、
浅間山だけは雪を冠(かむ)り冬日の静かな佇まいが息づいていた。
樹々に近づいてみると、赤味を帯びた芽がまだ固いものの
既に発芽の兆しを見せていた。
何度か足を運んだこの地も、四季とそのはざまの移り変わりに
折々の異なった装いを見せてくれる。
旅から帰って2日後、軽井沢は大雪とか――。

・「冬晴れ(霧氷・蓼科牧場付近)10P」に関して
現代の洋画 №14(マリア書房2002年刊))掲載
雪の道を歩き続けて辿りついた雨境(あまざかい)。
道端に六川源五右衛門翁屋敷跡があった。
彼は明治29年この地に移り住み、
私財を投じ白樺湖までのおよそ20キロの道を
荷馬車が通れるように改修工事をしたという。
また治山治水のための植林を23年間続け、その数3万束とある。
展(ひろ)がる霧氷の林と青い空の美しさに魅了されながら歩いてきた私は、
女神湖、長門牧場からの道を思わず振り返っていた。

「軽井沢冬日」「冬晴れ」この2点の絵は、
ホ-ムページ<長野県 : 蓼科湖・白樺湖・女神湖・その3>で
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